気づきにくい頭頂部の薄毛
ふたつの薄毛
頭頂部の薄毛には同じように見えても2つのタイプがあります。
ひこう性脱毛と脂漏性脱毛で、何も知らない人からは区別がつきませんがその原因は全く別になり、改善したい場合の対策も同じではありません。
なので誰かに「頭のてっぺんが寂しくなってきたんだよ、なんとかこの流れを食い止めたいんだけどどうすればいいかな。
君も通ってきた道だろうからぜひ参考に話を聞かせて欲しいんだ、缶コーヒーごちそうするからさ。
もしもうまくいったらランチもおごるよ、ワカメの入っている味噌汁付きやつを」と持ちかけても、そこで得た情報が役に立つ保証はありません。
とっておきの話だよ、と聞かせてもらったところでその相手が脂漏性脱毛の経験者だったのなら、自分が脂漏性脱毛ではなくひこう性脱毛だと全くの無意味です。
その違いを知るにはクリニックで診察を受けるのが確実なので、時間を見つけて予約の電話をしてから受診してもらうのがいいでしょう。
自分の薄毛の症状の原因を把握せずに対策を立てようとしても、間違った方法で髪の毛を取り戻そうと努力して成果はゼロ、なんてこともあるからです。
インターネットで詳しく調べれば自分がどちらに該当するのか突き止めることはできますが、勘違いで間違った認識をしてしまうこともあるので専門家に診てもらうのが確実かつ安心でしょう。
原因さえわかれば多少は改善したり、薄毛の進行を遅らせることは可能です。
粃糠性脱毛
粃糠(ひこう)性脱毛の特徴はフケがたくさん出ることで、それにより頭部の大切な毛根がある毛穴を塞いでしまい成長を阻害します。
またフケが大量発生すると毛の代わりに雑菌が育成され、これも毛髪に健康に悪影響となるのでダブルパンチでやられてしまいます。
なぜフケが出やすくなるのか、一番の原因は頭皮が乾燥することで、シャンプーをしすぎると起こる現象なので心当たりがないか思い返してみましょう。
洗髪のときにシャンプーを使うことはよくありますが、その時頭皮の油分も洗い流してしまうのは避けることができません。
ですがその油が頭皮を守っている部分もあるのです。
油脂がなくなってしまうと頭皮は乾燥してしまい、フケが出やすくなるのです。
なので過剰な洗髪は毛の生えてくる頭皮にダメージを与えることになるのです。
週に1回や2回のシャンプーならそうはならないでしょうが、毎日3回も4回もシャンプーを使って洗髪するような人はフケの大量発生、ひこう性脱毛になりやすいので注意しなければなりません。
できるだけ頭部も清潔に保ちたいでしょうし年に3回しかシャンプーしない、というのも不衛生ですので洗髪自体を制限することはありませんが、
もしもフケの量が多くなってきたり薄毛が気になりだしたのなら、ひこう性脱毛になっていないか疑ってみるべきでしょう。
原因がわかってしまえば対策も簡単です。
脂漏性脱毛
油不足で起こるひこう性脱毛の正反対なのが脂漏性脱毛で、毛根が腫れてしまい毛が育たなくなって抜け落ちてしまうとても恐ろしい症状です。 皮脂が本来の適切量よりも多く頭部に留まることで発生する症状で、その過分な油が頭皮に大ダメージを与えてしまいます。 人体に油は必要な成分なのですが、適量と言うのがありそれを越すと悪影響を与えてしまうので、そのへんのコントロールはけっこう重要になります。 薬も過ぎれば毒となりますし、頭皮の油も過剰に分泌されると毛根を根絶やしにしてしまう猛毒と変わらないのです。 なぜそうしたことが起こるのか、不衛生で洗髪をめったにしない人にこの災難が訪れることがありますが、シャンプーをしていても相性がよくない製品だとやはり同様のことが起こるとされています。 また洗い残してしまいシャンプーが流されずに頭皮に留まってしまっても同じように皮脂の分泌が活発になるとも言われております。 こうした脂が頭部にたくさんある毛穴付近で分泌されすぎるとどうなるか、賢明な方でなくとも分かるでしょうが、穴を塞いでしまうのです。 それが何を意味するか、最後まで言わなくても理解できるでしょうが、毛穴から産毛が育ってこなくなるのです。 上部に蓋をされているようなものなので当たり前です。そして放置していればすぐに薄毛の人になってしまうでしょう。